Z.A.T.O. // I Love the World and Everything In It - レビュー・評価・同時接続数
⭐ 日本語レビュー(48件)
💬 共感が多いレビュー
良質な日本語訳が出たので、これから日本語訳で遊ぶ方はこちらの翻訳でのプレイをおすすめしたい。 https://steamcommunity.com/sharedfiles/filedetails/?id=3644508632 主人公ASYAの内面の描写の質がとても高く、ひねくれた思考の流れを読んでいるだけで面白い。そのおかげで日常的なシーンでもずっと楽しんで読めた。本作のテーマは主人公の内面そのものについての話なので、ここをちゃんとやってくれたおかげでテーマに心から共感することが出来た。 終わり方がとても好きで、文章も演出も素晴らしい。ノベルゲームの良いところがちゃんと出ている。 不満点としては、物語の根幹にかかわる要素が出てくるのが急で突飛に感じられたことが挙げられる。ただ、キャラクターの心理描写に違和感は全くないためあまり問題ではないと感じたし、テーマの伝達を阻害するようなものではない。ストアのタグに”ミステリー”が入っているが、そういうものを期待して遊ぶと肩透かしを食らうと思う。あくまでもASYAの内面・哲学に関する話だと思って読む方が良い。
最初の方はAsyaとIraの百合っぽいストーリーをドキドキしながら読んでいたら、いつの間にかシグナルを宇宙に飛ばす話になっていた…(!?) 「私自身がアンテナになることだ」 かなり電波な展開に思われるでしょう? 実際その通りなのですが、でもなぜだか感動している自分がいるのです。 このビジュアルノベルは本当に文章が素晴らしく、センスに訴えかける力が込められています。(私は英語はそこまで得意じゃないのに不思議とそれは伝わりました。) この作品の見どころはやっぱり主人公Asyaの哲学ですね。私は辞書を引きながらがんばって読み進めました。でもAsyaの世界観が面白過ぎて全く苦になりませんでした。哲学的な話が好きな人ならきっと気に入るノベルゲームです。 (ただ英語なのはやはり勧めづらい。質のいい翻訳が出て欲しいところです。私も翻訳で読みなおしたい。) もちろんビジュアルも音楽も素晴らしいです。無料で遊べるのが申し訳なくてアートブックも購入させていただきました。特に他の人も指摘していますがlain(日本のアニメ)っぽいビジュアルがいい味出ています。 あと、どういう狙いがあるのかわかりませんが、Asyaの顔グラが斜めになっているところに妙なアートへのこだわりを感じました。 The only thing I have to say is... THANK YOU. THANK YOU. THANK YOU. THANK YOU... ではレビューはこのくらいにして、せっかく考察しがいのある作品だし私も少し考察的なことを書き残しておこうかなと。 Asyaの哲学は永遠の相のもとに生きるという考え方に一部近い気がします。(私はスピノザをちゃんと読んだことはありませんが)つまり世界の一部として自分を認識し、美しい宇宙の一部に自分がいられることに幸福を見出す、的な考え方です。Asyaが自然の美しさや人の素敵なところによく気づき、そんな世界を愛することができるのは、一時の感情や個人的な事情にとらわれず俯瞰的に世界を見つめようとする視点があってこそのもので、この点はスピノザに共通していると思いました。 しかし違うところもあります。むしろその違いが重要かもしれません。その違いとはAsyaは決定論的な世界観は受け入れつつも、人の自由意志は否定していない点です。 物語終盤ではAsyaはVorkuta-5が消滅してしまう現実を知り、その上で発狂も絶望も現実逃避もせずにその現実を受け入れます。(発狂、絶望、現実逃避というのはそれぞれIra、Marina、Vadimのケースにあてはまる。)しかしささやかな神への反抗として、世界を愛していることを宇宙に伝えることを自らの意思で選択します。 自分自身が世界に見捨てられても、世界に大事な友達を取られても、なお世界に愛を届けたいと願うAsya。 最終的にはVorkuta-5の歪みを修正しようとする世界の力によって、自分が誰なのかも、何に愛を届けようとしていたかもわからなくなってしまう。それでも目の前にいる人に愛を届けるAsya。 そして結果的には多くの人にそのシグナルが届き、 Asyaは消える。 こんな物語、心打たれずにはいられませんよ(涙)。 物語終盤のAsyaは、穏やかに世界を見つめる理性的(スピノザ的)なものの見方と、神に歯向かうほど強い意思と愛といった感情の両面が育まれていました。その静と動の精神どちらもAsyaの純粋でひたむきな思いから生じています。そこがAsyaの魅力であり、彼女が提示した生き方に多くの読者が感動を覚えるのだと思います。 さて、ところであの愛は純粋に世界への愛だけだったのでしょうか。 最後はに向かってシグナルを飛ばします。飛ばしたのがTosyaで受けたのがAsyaなのか、その逆なのか私にはわかりませんでした。でもどちらでもたぶん同じことです(TosyaはAsyaの被造物ですから)。そしてTosyaとIraは似ていると言っていましたね。そしてIraも使っていたモールス信号にコードして愛を送信した。つまりあの愛のシグナルはIraへの愛でもあるのだと私は考えたい。やっぱり百合だったんだよ、この作品は! (一人で大盛り上がり) いや流石に何でもかんでも百合に持っていくのはオタクの悪い癖ですかね? それにIraも世界の一部だったわけから、別にIraへのメッセージでもあったという解釈を特段強調しなくてもよいと考える方もいるでしょう。 でも叶わなかった愛が世界への愛と重なって多くの人に届いた。そう考えたら、very cuteじゃないですか?
26/01/22 現在、日本語化MODは2つ有るようです。 - https://www.nexusmods.com/zato/mods/1 - https://steamcommunity.com/sharedfiles/filedetails/?id=3644508632
📊 推移
🎮 配信者情報
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- OS *: Windows 7 (64-bit) or newer
- プロセッサー: Intel or AMD dual-core
- メモリー: 2 GB RAM
- グラフィック: Integrated graphics (OpenGL 2.0 or later support)
- ストレージ: 400 MB の空き容量
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